「ミャンマー政府」2011年の民政移管の影

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ミャンマー新政府の「変化」の陰には、深刻な問題が潜んでいる。ミャンマー政府軍と少数民族の武装勢力「カチン独立軍」が中国との国境付近で軍事衝突が深刻かしている。

ミャンマーの反政府少数民族武装勢力「カチン独立軍(KIA)」と政府軍による戦闘が続く北部カチン州で11日、軍のヘリコプターが墜落した。軍の機関紙やKIAが12日、発表した。

カチン州で軍事衝突

昨年12月30日、ミャンマー政府軍と少数民族の武装勢力「カチン独立軍」が中国との国境付近で軍事衝突を起こした。
ミャンマー北部で政府・反政府の戦闘激化、中国領内にも砲弾 – 最新ニュース|MSN トピックス

最近の戦闘は多くの難民を生み出し、これが中国に流れ込む可能性があり、国際的な批判も呼んでいる。
民政移管のミャンマー、反政府勢力への弾圧強化―軍が単独行動か – WSJ.com

2011年に少なくとも名目上は軍事政権からの民政移管を遂げたミャンマー政府は、カチン以外の民族の武装勢力の多くとは暫定的な停戦協定を結んだ。
ミャンマー軍がカチン武装勢力に空爆、国際社会が批判 国際ニュース : AFPBB News

カチンとも何度か停戦交渉を重ねたが具体的な進展は得られなかった。

カチン州は1960年代中頃から1994年まで事実上独立状態となり、経済は密輸・中国との翡翠貿易・麻薬で成り立っていた。1994年にミャンマー軍が攻撃して翡翠鉱山を制圧後、平和条約が締結され、ミャンマー軍の庇護のもと、KIOは州の大半の実効支配が許されている。この停戦は、直ちにKIOやKIAによるミャンマー軍事政権との偽和平合意に反対する数多くの分派の形成という結果をもたらし、その後の政治的状況は非常に不安定な状態に置かれている。

カチン州wikipedia:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%83%81%E3%83%B3%E5%B7%9E

ミャンマー政府は国内の少数民族武装勢力との和平交渉を進めているが、KIAとは難航。戦闘激化で約7万5千人の避難民が発生している。
戦闘地域で軍ヘリ墜落、2人死亡か ミャンマー – MSN産経ニュース

カチン独立軍とは?

カチン独立軍

少数民族の民兵組織
ミャンマー – Wikipedia

カチン族の政治組織カチン独立機構

▼カチン独立軍は、少数民族カチン族のミャンマーからの分離独立を目指している。

KIAの報道官La Nan氏は「この政府軍の攻撃に持ちこたえたい」と述べるとともに、政府軍はライザから4 マイルのところにまで近づいてきていると話した。
民政移管のミャンマー、反政府勢力への弾圧強化―軍が単独行動か – WSJ.com

中国に影響

中国政府はミャンマー北部カチン州と国境を接する雲南省に軍隊を派遣した。
中国、ミャンマーとの国境に自軍派遣: The Voice of Russia

報道官は「中国雲南省の地方政府は必要な措置を講じて、国民の日常生活に影響が出ないよう務めている」として、「現在、国境地帯の情勢は安定しており、ミャンマー軍機の中国領空進入やミャンマー難民の大量流入などは起きていない」

関連リンク

https://matome.naver.jp/odai/2135799148469538901
2013年01月12日