角田光代が訳さずにはいられなかった!世界を代表する7人の作家が描いた名もなき女の子たちの物語

ganchan48
「作家たちが(おそらく私と同様の思いで)描き出した、幾人もの女の子たちの声を、私は私たちの言葉で、届けなくてはならなかった。」――角田光代

『Because I am a Girl――わたしは女の子だから』

『Because I am a Girl――わたしは女の子だから』
著者 :ティム・ブッチャー/グオ・シャオルー /ジョアン・ハリス /キャシー・レット /デボラ・モガー /マリー・フィリップス /アーヴィン・ウェルシュ
訳者:角田光代
四六判 上製 256ページ 本体1,600円+税 2012年11月発行
ISBN10: 4-86276-118-6 ISBN13: 978-4-86276-118-7
Because I am a Girl|書籍|英治出版

角田光代が訳さずにはいられなかった――!
世界を代表する7人の作家が描いた 名もなき女の子たちの物語

「作家たちが(おそらく私と同様の思いで)描き出した、
幾人もの女の子たちの声を、
私は私たちの言葉で、届けなくてはならなかった。」
――角田光代
Because I am a Girl|書籍|英治出版

本書は、国際NGOプランが推進するBecause I am a Girlキャンペーンの主旨に賛同した作家が、それぞれ異なる国のプランの活動地を取材し、その体験をもとに執筆して生まれた書き下ろし短編集です。執筆陣には『トレイン・スポッティング』のアーヴィン・ウェルシュや『ショコラ』のジョアン・ハリスなど世界一流の作家が参加しています。

角田光代さん自身も、プラン・ジャパンより依頼をうけて2009年と2011年に西アフリカ・マリの女性性器切除の撲滅活動や、インドの人身売買シェルターの様子を取材。そのルポは『CREA』や『日経ウーマン』など各誌に掲載されました。その経緯から、角田さんは本書のコンセプトに共感して翻訳を決意し、このたび出版に至ることになりました。

本書の印税・売上の一部は国際NGOプランに寄付され、途上国の子どもたちを支援する活動に役立てられます。
Because I am a Girl|書籍|英治出版

Because I am a Girlキャンペーンについて

Because I am a Girlは、国際NGOプラン(本部:イギリス)が展開するグローバルキャンペーン。女性であること、そして子どもであることへの二重の差別ゆえに、様々な困難に直面する途上国の女の子たちの問題を訴え、彼女たちが「生きていく力」を身に付け、途上国の貧困が削減されることを目指します。

Because I am a Girlキャンペーンサイト
http://www.plan-japan.org/girl

Because I am a Girl公式Facebookページ
http://www.facebook.com/Girl.PlanJapan.org
Because I am a Girl|書籍|英治出版

角田光代さんの「私も女(の子)だからこそ――まえがきにかえて」より一部抜粋

この本は、私のように依頼を受けて開発途上国にいった、世界各国の作家たちによるアンソロジーである。小説を書いた人も、ルポルタージュを書いた人もいる。作品はそれぞれ異なるけれど、それぞれ訪れた国でだれしもが共通のショックを受けたことがわかる。私たちがそれぞれ暮らしているちいさな世界には、あり得ないことがそこでは次々と起こる。作家たちは傷つき、怒り、皮肉り、なんとか冷静になろうとしながら文章を書き綴っている。根底にあるのは、私が感じたのと同じ、痛烈な「なんとかしたい」である。

翻訳にかんして私はまったくの門外漢である。だから、この本を訳すなんて本当に無謀なことだとわかっていた。けれど、その依頼を引き受けないわけにはいかなかった。私はすでに、ここに登場する女の子たちを知っているのだ。知る、ということは、なんとかしたい、と思うことで、なんとかしたい、と思うことは、私のなかでは、かかわるということである。作家たちが(おそらく私と同様の思いで)描き出した、幾人もの女の子たちの声を、私は私たちの言葉で、届けなくてはならなかった。
Because I am a Girl|書籍|英治出版

出版記念イベントを開催。角田光代さんと増田明美さんのトークショー

2012年12月25日、代官山蔦屋書店で開催。

人身売買や強制労働に苦しむ途上国の女性を支援する国際NGOプランジャパンと英治出版は5日、『Because I am a Girl??わたしは女の子だから(英治出版)』の出版記念イベントを開催した。同書を翻訳した直木賞作家の角田光代さんと、スポーツジャーナリストの増田明美さんによるトークショーが行われ、「女の子だから人身売買されてしょうがない」という偏見が存在する曲がった社会の実態を話した。
(中略)
角田さんは、「現地の女性たちが怒った姿を見て光が見えた」と話す。「差別を受けた女性たち自身も身分制度の最下層にいるから仕方がないと諦めていた。そんなことはないと説明すると、一気に女性たちが怒り出した。今まで怒ることさえできていなかったので、それは前身への第一歩だと感じた」
直木賞作家角田光代・人身売買、女性器切除の実態を書籍化 | オルタナS

12月5日、国際NGOプラン・ジャパンと英治出版により、書籍『Because I am a Girl――わたしは女の子だから』の出版を記念したトークショーが東京の代官山蔦屋書店にて行われました。
登場したのは、本書の翻訳を務めた作家の角田光代さんと、プラン・ジャパンの評議員でもあるスポーツジャーナリストの増田明美さん。お二人ともプラン・ジャパンの活動に同行し、途上国の実態や支援の現場を肌で感じた経験があります。
女であるというだけで、学校に通えない。
強制労働、体に傷を負う、さらに人身売買まで――。
(中略)
角田さんは書籍の前書きでも、2年ほど前に翻訳の依頼を受けたときのことについて「翻訳にかんして私はまったくの門外漢である。だから、この本を訳すなんて本当に無謀なことだとわかっていた」と書かれています。でも、「ここに登場する女の子たちを知っている」から、依頼を引き受けないわけにはいかなかったそうです。
最初の一歩は“知る”こと。そのきっかけをつくる本『Because I am a Girl――わたしは女の子だから』 [イベントレポート] | greenz.jp グリーンズ

関連リンク

https://matome.naver.jp/odai/2135726308780882701
2013年01月04日