【2013年は巳年】世界のへび神話まとめ

hardhiter
21013年はへび年です!へびは古くから世界中の信仰の対象となっています。そんなヘビにまつわる神話や昔話を集めました。

東アフリカのガラ族の神話

蛇は皮を脱いで若返ることができるようになり、人間は老いれば死ぬ他なくなった。
蛇の脱皮:動物の神話伝説

昔、神はホワラカ(神の羊の意)という鳥を人間たちのもとに遣わした。神がその鳥に持たせた伝言は「年老いて弱ってきたら、皮を脱ぎ若返っていつまでも死なずに生き続けるように」というものだった。
ところが途中で、蛇が腐肉を食べているのを見て、それを食べたくなり、食べさせてもらう代わりに、人間に伝えなければならない神からの伝言を蛇に聞かせてしまった。
それで、蛇は皮を脱いで若返ることができるようになり、人間は老いれば死ぬ他なくなった。
ホワラカは罰に、常に病気に苦しむ運命を神から与えられ、今でも羊の鳴き声に似たうめき声を出しつづけている。

水蛇「ヒドラ」(ギリシア神話)


https://matome.naver.jp/odai/2135377254499587901/2135377629499879303

ゼウスの妻であるヘラは、赤ん坊のヘラクレスのもとに2頭の大蛇を送ります。しかし、ヘラクレスは大蛇を簡単に絞め殺してしまします。大人になったヘラクレスは、アルゴスの王にかけられた12の難題のひとつとして、アタマが100もある水蛇「ヒドラ」を退治します。
PetComNet:特集&インタビュー:ヘビ!(3)

ラミアー(ギリシア神話)

海の神ポセイドーンの息子ベーロスとその母リビュエーとの間の娘。元々はリビアの女王であったが、その美貌でゼウスに見初められた。結果、ゼウスの妻ヘーラーの怒りを買い、ゼウスとの間に産まれた子供を全て殺され、自身も怪物に変えられてしまった。ヘーラーの呪いはそれだけでは終わらず、子供を失った悲しみから常に逃れられないよう、眠りさえも奪われてしまった。ゼウスは彼女が休めるよう、目を取り外して眠れるようにしてやったが、子供がいる他の母親を羨むあまり、ラミアは他人の子供を食べるようになってしまった(他にも、生まれてきた子供を喰う呪いをかけられ、その後上半身が女性で下半身が蛇の怪物になったという話や、ヘーラーに子供を殺されてしまい、哀しみのあまり怪物と化したという話もある)人語は話せないが、代わりに美しい口笛を吹いて人を虜にする。

禁断の果実(旧約聖書)

「禁断の果実」を、蛇にそそのかされてイブが食べ、アダムにも与えて食べさせてしまった。
禁断の果実:動物の神話伝説

創世記では、禁断の果実とは、善悪の知識の木(知恵の樹)の果実を指す。アダムとイブはエデンの園にある果樹のうち、この樹の実だけは食べることを禁じられるが、イブはヘビにそそのかされてこの実を食べ、アダムにも分け与える(イブが先と書くのは旧約聖書においてであり、イスラム教のクルアーンにおいてはどちらが先に口にしたかは書かれていない)。この果実を口にした結果、アダムとイブの無垢は失われ、裸を恥ずかしいと感じるようになり局部をイチジクの葉で隠すようになる。これを知った神は、アダムとイブを楽園から追放した。彼らは死すべき定めを負って、生きるには厳しすぎる環境の中で苦役をしなければならなくなる。

性と死の起源(南米、テネテハラ族の神話)

最初の人間の女は、水中に住む蛇型の精霊から性行為を教えられ、その蛇と性行為にふけっていた。
性と死の起源:動物の神話伝説

神が造った最初の人間の男は、性のことを知らなかった。ただ男根が勃起したままだった。その間、最初の人間の女は、水中に住む蛇型の精霊から性行為を教えられ、その蛇と性行為にふけっていた。そのことを知った男は蛇を捕らえて殺してしまった。性行為の相手を失った女は、男に、自分と性行為をすれば勃起した男根が柔らかくなると教えた。男は言われる通りに性行為をし、男根は柔らかくなった。それを神が見て怒り、男に言った。「今後、おまえは柔らかい男根をもち、子供を作り、そして死ぬだろう。お前の子も、同じように大人になったら子を作り、死ななければならない」

マムシは魔虫(愛知県、三河)

蝮は魔虫で、柳かウツギの木で打ち殺すと立ちどころに何千匹となく現われて来る。
マムシは魔虫:動物の神話伝説

蛇は籠を選び(タンザニア、イッサンス族)

人間の女は壷を選んで投げた。蛇は籠を選んで投げた。壷は壊れ、籠は壊れなかった。
蛇は籠を選び:動物の神話伝説

太陽と月がそれぞれ壷と籠を持って地上を訪れた。太陽と月は地上の生き物すべてを招集して、壷か籠かどちらかを選んで地面に投げるように命じた。人間の女は壷を選んで投げた。蛇は籠を選んで投げた。壷は壊れ、籠は壊れなかった。こうして人間は死ぬようになり、蛇は年をとっても脱皮して若返ることとなった。

エインガナ(オーストラリアのアボリジニ)

この世の始めに、エインガナはたった一人で無限の砂漠に横たわっていた。エインガナはそれに飽き、地上に存在する全ての生き物を生み出した。
エインガナは全ての生き物に付けられている紐を持っており、 その一つを手放すと、それに付属する種族は死に絶えてしまうという。
エインガナ – Wikipedia

イルルヤンカシュ(ヒッタイトに伝わる蛇神)

海の支配者とされる。
イルルヤンカシュ – Wikipedia

嵐神プルリヤシュと竜神イルルヤンカシュが争った時、イルルヤンカシュの強大な力の前に天候神である嵐神プルリヤシュは敗れ去る。そこで風と大気の神である女神イナラシュに助力を求めた。女神は盛大な酒宴を開き、イルルヤンカシュを招き、イルルヤンカシュを泥酔状態にした。女神は人間の中から選ばれたフパシヤシュという男に泥酔して動けなくなったイルルヤンカシュを縛ることを依頼した。フパシヤシュは女神と一夜を共にすることを条件に竜神イルルヤンカシュを縛り上げた。その後、嵐神プルリヤシュにより、イルルヤンカシュは殺されることになった。フパシヤシュは役目を果たしたにもかかわらず女神の家に軟禁される。女神が人間界にいるときは窓を開けてはならないという規則まで設けた。窓からは天界から人界を見ることができ、妻子を見て里心がつくからだと女神は言った。そして女神と交わったものはもう人間には戻れないということをフパシヤシュに告げた。しかし好奇心からフパシヤシュは窓を開けてしまった。そして故郷に戻りたい気持ちになり泣き崩れた。帰ってきた女神はそれを見てフパシヤシュを殺したという。女神は竜退治の功労者をも謀殺しているのだ。

ヤマタノオロチ(日本)

おそらく、日本で今も昔も一番有名なヘビ話でしょう。
PetComNet:特集&インタビュー:ヘビ!(3)

「その目は赤加賀智(あかかがち)の如くにして、身一つに八頭八尾あり。」ヤマタノオロチの目はホオズキのように赤く、一つの体に八つの頭と八つの尾をもっています。スサノオに酒を飲まされて、ヘロヘロになったところをやっつけられてしまいます。ヤマタノオロチの体内から出現した剣は、「アメノムラクモノツルギ」であり、皇位継承の神器となっています。

蛇含草(江戸小咄)

ある日、二人の大食いでそば好きの男が、山の中で蛇が男を呑むところを見ます。お腹の大きく膨らんだ蛇は、草むらである草を探して食べます。すると膨らんでいたお腹が元通りになります。それを見ていた二人はその草を消化のための薬草だと思い、持って帰ります。大食い自慢の二人はさっそくそば屋に上がり、そばの食い比べを始めます。死にそうになるほどそばを食べた二人は、薬草を食べます。しばらくしてそば屋が見に行くと、そばが二人、羽織を着てすわっていましたとさ。

福蛇(朝鮮の伝説)

梁允済さんの家は貧乏でした。ある凶作の年、食べ物に困った梁さんは、となり村の廬座主の家に行き、米でもアワでも、食べ物をを貸して欲しいとたのみました。座主は庭に積んであったヒエを一背負いくれました。そのヒエのなかにヘビがいました。梁さんは「福蛇」に違いないと大事に連れて帰り、ヘビの居場所を作って祀りました。それ以来、梁さんの家は栄え、座主の家は衰退。梁さんが亡くなるとヘビは三女の家に移り、今度は三女の家が栄えたということです。

ナーガ(インドの蛇神)

釈迦が悟りを開く時に守護したとされ、仏教に竜王として取り入れられて以来、仏法の守護神となっている。特に法華経の会座に列した八大竜王は有名で、その多くがもとはインド神話でも有名なナーガの王(ナーガラージャ Nāga Raja)であった。天気を制御する力を持ち、怒ると旱魃に、なだめられると雨を降らす。天候に関して責任感も持っているので、自身の感情を抑えたりもする。


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ナーガに守られたブッダ

ヨルムンガンド(北欧神話に登場する毒蛇の怪物)

世界を支える木、ユグドラシルを囲む形で眠っているヘビとして描かれています。
神話・伝説のヘビについてしらべてみた。 – たまごまごごはん

ヨルムンガンドら子供達がいずれ神々の脅威となることを予見した主神オーディンが、ヨトゥンヘイムで育てられていたヨルムンガンドを連れてこさせ、海に捨てた。しかしヨルムンガンドは海の底に横たわったまま、ミズガルズを取り巻き、更に自分の尾をくわえるほど巨大な姿に成長した。
雷神トールが巨人のヒュミルとともに船で釣りに出た際、ヨルムンガンドを釣り上げ、鉄槌ミョルニルで斃さんとした。しかし『ギュルヴィたぶらかし』では船が沈むことを恐れたヒュミルが釣り糸を切ってしまったため、海中に逃がしてしまった。『ヒュミルの歌』においても、ヨルムンガンドは頭部に一撃を受けながらも海中に逃れている。
また、『ギュルヴィたぶらかし』第46章で語られる、トールが巨人の王ウートガルザ・ロキの宮殿を訪れた際のエピソードでは、「猫を持ち上げて床から脚を離してみせよ」と言われたトールが猫の胴を高々と持ち上げたものの、床から離すことができなかった。猫とは実は、ウートガルザ・ロキの幻術によって猫の姿に見えていたヨルムンガンドであった。
『ギュルヴィたぶらかし』第51章では、ラグナロクが到来するとき、ヨルムンガンドが海から陸に上がり、その際に大量の海水が陸を洗う様子が語られる。また同章および『古エッダ』の『巫女の予言』ではヨルムンガンドとトールの戦いが語られる。トールはミョルニルを3度投げつけ、ヨルムンガンドをうち倒す事に成功するが、最期に吹きかけられた毒のために命を落とし、決着は相打ちという形で終わることになる。

ヘビは世界の創造に関わる大きな存在

古代エジプトの神話では、世界の初めにあった沼に4組のヘビとカエルの夫婦が住んでいて、彼らが太陽神ラーを生み出したとされます。
キユウのおもしろ話: 世界のヘビ神話

古代マヤ文明の神話が語るのは、世界を創造した海ヘビの神グクマッツで、ケルト神話では、柳の木の下にあった紅色のヘビの卵から世界が誕生したと語られます。
キユウのおもしろ話: 世界のヘビ神話

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2013年06月09日