なぜスペインは危ないと言われるようになったのか?

Morike
EURO2012も盛り上がっていますが、世間ではギリシャに続いてスペインが危ないと言われています。スペインがなぜ危ないと言われているのかをまとめました。

スペインは欧州連合(EU)に支援を要請することになった

EUによる銀行支援、スペイン経済を下支え-ラホイ首相が強調 – WSJ日本 …
財政緊縮を今以上に厳しくする条件がつくかもしれないと支援要請を嫌がっていたスペインだったが、支援を銀行分野に限ることで追加の緊縮条件を課されずに済んだ模様。(ただし正式な支援要請はまだ行われていない)

なぜ支援要請をしなければならないのか?

不良債権に苦しむスペイン国内の銀行へ資本を注入しなければならないが、国家財政を切り詰めている中で助ける余裕が無いため
写真はすでに190億ユーロの支援を政府に要請したスペイン大手銀行バンキア。

それではなぜスペインの銀行は不良債権に苦しむことになったのか?

リーマンショックで不動産バブルがはじけてしまったから
ユーロ導入を契機にスペインでは今までローンを組めなかった低所得者層への信用供与が拡大し、住宅を中心とした不動産バブルが発生したが、リーマンショックで脆くもはじけとんだ。

銀行の不良債権問題への懸念からスペイン国債の利回りが上昇

銀行は不良債権が増えると最悪倒産します。
倒産を避けるためには、自己資本を増強するための資金が必要。これを政府に要請したのがバンキア。

地方政府も危うい状況

スペインで最も裕福とされるカタルーニャ州は中央政府に支援を要請した。
カタルーニャ州にはバルセロナがあります。

とにかく不景気が続いている


https://matome.naver.jp/odai/2133947615399964801/2133951137006283403
スペイン国民の4人に1人が失業中、若者の半分が失業中
失業率もリーマンショック後上昇がつづいている。25歳未満の失業率は50%を超えた。

不景気なのに財政緊縮でさらに不景気に

スペイン諸都市で緊縮策反対のデモ行進
緊縮財政を進めているスペインでは、景気が後退局面に突入しており緊縮反対のデモが行われた。

根本的な解決はかなり先だが

とりあえずEUの支援により時間を稼ぐことができる

不良債権の処理には長い時間がかかることから、根本的な解決は当分見込めない。ただし、EUの支援により無秩序にスペインの銀行が倒れていく事態は遠のいた。
ただし、銀行支援の方法などがはっきりと発表されていないことから、場合によってはスペインの国債保有者などの負担が増大する可能性もあり、スペイン国債利回りが上昇する結果となっている。
https://matome.naver.jp/odai/2133947615399964801
2012年06月16日