Thunderboltを使おう。Thunderbolt関連情報まとめ

clavier
2012年4月時点の情報をもとにまとめを作成しています。

Thunderboltとは?

インテルがアップルと共同開発した。元となった技術は、開発コードネームでLight Peakと呼ばれていました。

データ転送用にPCI Express、ディスプレイ用にDisplayPortの2つの通信技術ならびにプロトコルをベースとして、送信/受信でそれぞれ最大10Gbit/sという高いスループットを実現する高速シリアル・インターフェイス規格(高速汎用データ伝送技術)を指します。

Intelは銅線ベースのシステムのサポートを追加しており、このワイヤーベースのThunderboltは最大10ワットの電力を送電ができます。

Thunderbolt対応機器の接続に使用されるコネクタは,Mini DisplayPortと物理的な互換性があります。そのため,ディスプレイだけを接続するなら,Thunderboltケーブルの代わりにMini DisplayPortケーブルを使うことも可能です。
互換性を持たせた理由についてRay Askew(Product Marketing Engineer, Intel)氏は「DisplayPort対応ディスプレイをそのまま利用できる利便性もさることながら、すでにDisplay Portのケーブルが10Gbpsを超えるデータ転送速度を実現していたことが大きい」と説明しています。

from http://www.4gamer.net/games/017/G001762/20110414089/

Thunderboltテクノロジー搭載PCのシステム・ブロック図
Thunderboltコントローラは、Intelのチップセットに内蔵されておらず、専用チップの実装が必要になります。チップセット(PCH)とは、PCI Express(PCIe) x4で接続されます。

USB3.0 とどこが違うの?

USB3.0は純粋にUSB2.0の発展形で最大速度が約10倍(480Mbps→5Gbps)になっています。
通信も全二重通信が可能になっています。信号ケーブルも2本から6本に増加。バスパワーは500mAから900mAになっています。
ブロードキャスト方式からユニキャスト方式になったので機器が増えても処理速度の低下が抑えられるそうです。
コネクタはUSB2.0と後方互換があり、コネクタ形状も後方互換を意識した3種類の形状(Standard-A, Standard-B, Micro-B)をしているそうです。

from http://saya.s145.xrea.com/archives/2011/07/usb30thunderbol.html

元々のIntelの計画では、LightPeakはコネクタはUSB、ケーブルは光ファイバーのみとなる計画だった。しかし、IntelでThunderboltのマーケティングを担当するジェーソン・ジラー氏は「OEMメーカーなどのニーズを聞いた結果、Mini DisplayPortのコネクタに変更し、銅線の規格も追加した」と説明するなど、明らかにオリジナルのプランに追加されている部分がある。

from http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/ubiq/20110812_466241.html

Mac以外で使えるの?

米Intelは4月8日、USB 3.0やThunderboltなどの新規格に標準対応するメインストリーム向けチップセット「Intel 7シリーズ」を発表した。
【PC Watch】 Intel、USB 3.0/Thunderbolt対応チップセット「Intel 7シリーズ」

2012年4月以降に出る新しい新しいPCには、このチップセットの乗ったマザーボードが使われる可能性が高いので少しずつMac以外にも普及していくと思われます。
現時点 (2012年4月現在)ではメーカーから販売されているパソコンでは、Apple製品(Mac)のみで利用できます。

VAIO Z ってThunderbolt使ってないの?

Thunderboltとして標準化される前の初期のI/O技術(LightPeak)を採用したため、VAIO ZはThunderbolt非対応でリリースされることになった。
そのためApple製品で利用できるThunderboltとは互換性が無い。
Thunderboltを搭載したWindows PC、来年4月に発売?

VAIO ZのLight Peak対応ケーブル

USB 3.0/ドッキングステーション接続用ポートは、新VAIO Zの独自ポートで、物理的な形状はUSBポートと互換性があるが、USBの端子の下側に光端子が2本用意されている。この光端子は、Power Media Dockとの接続に使われるもので、開発コードネーム「LightPeak」としてIntelが開発した次世代インターフェイス技術を利用している。

VAIO ZのUSB 3.0/ドッキングステーション接続用端子は、USB 2.0/3.0対応機器をそのまま接続できる。VAIO ZのLightPeakは、Power Media Dock専用となる。

AppleのThunderboltケーブルはなんで高いの?

デバイスを分解して製造コストを調べるので有名なiFixitがThunderboltケーブルの原価は50ドルと見積もっています。日本のApple Storeでは4,800円で販売されていますから、Appleの儲けはほとんど無いと予想されます。

そもそも、Thunderboltケーブルが、なぜ高価なのでしょうか。
答えはケーブルを分解することで確認ができます。
ケーブルを分解するとコネクタの部分にICチップが埋め込まれています。
これはメタルケーブルでデータを高速伝送をするために必要なチップスです。このためにケーブルが高価になっています。

今、Thunderbolt対応製品を買おうとしたらどんな製品があるの?

2012年4月現在の対応製品です。今後はさらに増えていくことが予想されます。

●Storage製品

PROMISE Pegasus RAID Storage with Thunderbolt
http://jp.promise.com/storage/raid_series.aspx?region=ja-JP&m=302&rsn1=40&rsn3=47

LaCie Little Big Disk Thunderbolt
http://www.lacie.jp/external/lch-lb/

LaCie 2Big Thunderbolt drive
http://www.lacie.com/products/product.htm?id=10573

LaCie Thunderbolt eSATA hub
http://www.lacie.com/company/news/news.htm?id=10681

G-Techonology G-RAID With Thunderbolt
http://www.g-technology.eu/products/g-raid-thunderbolt.php

Seagate Thunderbolt adapters for GoFlex external hard drives
http://www.seagate.com/www/en-us/products/accessories

Western Digital My Book Thuderbolt duo
http://www.wdc.com/jp/products/products.aspx?id=630

elgate Thunderbolt SSD Portable High-Speed Drive
http://www.elgato.com/elgato/int/mainmenu/products/ThunderboltSSD.en.html

●Display

Apple Thunderbolt Display
http://www.apple.com/jp/displays/

●Video Interface

BlackMagic Design UltraStudio 3D
http://www.blackmagic-design.com/jp/products/ultrastudio3d/

BlackMagic Design Intensity Extreme
http://www.blackmagic-design.com/jp/products/intensity/

Matrox Thunderbolt adapter for MX02
http://www.jmgs.jp/video/thunderboltadapter/index.html

AJA io XT
http://www.aja-jp.com/io/io-xt/

● ケーブル

Apple Thunderboltケーブル (2.0 m)
http://store.apple.com/jp/product/MC913ZM/A?fnode=MTY1NDA3Ng

住友電気工業(株) Thunderboltケーブル
http://www.amazon.co.jp/%E4%BD%8F%E5%8F%8B%E9%9B%BB%E6%B0%97%E5%B7%A5%E6%A5%AD%EF%BC%88%E6%A0%AA%EF%BC%89-IEE4-11012-Thunderbolt%E3%82%B1%E3%83%BC%E3%83%96%E3%83%AB-0-5m-%E9%BB%92/dp/B007SJ3HTW/ref=sr_1_1?s=computers&ie=UTF8&qid=1336191926&sr=1-1

今後の見通しは?

今年(2012年)の4月以降に、住友電気工業からThunderboltケーブルが発売されたり、IntelがThunderbolt対応したマザーボードを発売したりと少しずつでずが、Apple以外でもThunderboltが利用できる環境が整い始めています。
また、メーカー製のPCとしてLenovoやAcerからも対応製品が出ると発表されています。

もともとIntelも2012年が普及の年と考えていたような節もあり、今後Windows PCからも利用されていくことで少しずつ対応製品が増えていき、マーケットが広がることで対応製品の価格がこなれてくることが期待されます。

ThunderboltがFireWire (i-Link)のようなプロユース製品の規格として一般には普及しないで終わるのか、それともUSB2.0 のように一般に普及する規格となるのかの結論は2012年末には見えてくるのではないでしょうか。

https://matome.naver.jp/odai/2133615239393074001
2012年05月05日