【ブームを作るな!】「マタ旅」~妊娠中の旅行の危険性【「安定期」の嘘】

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旅行業界が、妊婦さん向け旅行ビジネスを「マタニティー旅行=(マタ旅)」と呼び、その危険性を明らかにしないマーケティング活動をし、ブームを煽っていることについてまとめました。

■「マタ旅」とは?

「マタニティ旅行」の略、つまり妊婦の旅行をさす。かつては妊娠中の旅行は差し控えるのが常識だったが、最近ではいわゆる安定期に関しては無理のない範囲での旅行は可能という考え方も広まってきている。
マタ旅 | 海外旅行用語辞典 | トルノス 海外航空券・海外ホテルの一括予約サイト JTB

インターネット検索エンジン最大手のグーグルによると、「妊婦旅行」をキーワードにした検索は、23年に前年比34%も増加。ホテル各社は「マタ旅」の潜在的需要は大きいとみており、利用者増を期待している。
妊婦癒し「マタ旅」続々 首都圏ホテル近場でリゾート演出 – SankeiBiz(サンケイビズ)

■旅行業界の活動

○旅行業界「ストレス軽減などに安定期の旅行はOK」という考えを広めている

安定期に入った妊婦が出産までの期間にリフレッシュする「マタニティー旅行(マタ旅)」の需要増に合わせ、首都圏のホテル各社が新プランを投入している。ヨガの個人レッスンや癒やし効果の高いエステ体験といったサービスを用意。安定期とはいえ遠出の旅行に不安を持つ妊婦は少なくないとみられ、近場でもリゾート気分を味わえるよう工夫を凝らしている。
妊婦癒し「マタ旅」続々 首都圏ホテル近場でリゾート演出 – SankeiBiz(サンケイビズ)

妊婦さんの旅行はいつ頃なら行けますか?

胎盤ができた後、だいたい16週ぐらいからを安定期と呼ぶのですが、この安定期のあいだ、大体16週から27週くらい、または30週くらいまでがお勧めの時期となりますね。あまりお腹が大きくなってきてからでは動きづらく、楽しめないかもしれません。
ベビ旅&マタ旅|妊婦さんの旅行について|セブン旅ネット

「妊娠5~7か月の安定期はマタニティ旅行も可能」と産科医が認めるようになってから、この層を狙ったツアーが人気を呼んでいます。マタニティー中の旅行、題して“マタ旅” プラン。
妊婦さんは出産前に思い出のマタ旅を!NHK Bizスポ マタニティ旅行プラン

○マタニティ雑誌などでは・・・

「マタ旅」は商業的な理由で勧められていることが少なくありません。いわゆるマタニティ雑誌は商業誌ですから多くの雑誌や書籍と同様に「売れてなんぼ」なので、読者受けし、広告主が付きやすい紙面を作ることが求められます。その結果、読者が煙たがるような硬い内容や怖がるようなリスクに関する記事は敬遠され、ワクワクするような楽しい記事が誌面を賑わせるようになるのです(もちろん真面目な読者も多いですからためになる内容もあります)。
妊娠中の旅行 大丈夫?

○ネット上の体験談もいいことばかり

発言小町でアドバイスを求める投稿がありますが、肯定的な意見ばかりが帰ってくる。確かに大丈夫なケースもあるが・・・

→その裏にある危険性はあまり理解されていない!

■「マタ旅」の危険性とは?

○「安定期」という言葉が間違って理解されている!

安定期というのは、一般に誤解されている 赤ちゃんを流産・早産しない「安心な時期」という意味ではなく、 胎児と母体を繫ぐ胎盤の血管が完成する時期だ
ググってビックリ セブンネットの「ベビ旅&マタ旅」サイト「赤ちゃん連れでも妊婦さんでも旅に出よう」本気か: 天漢日乗

母体、胎児と胎盤の位置関係
胎盤は用水の中にいる胎児にとって、生まれるまで間に肺、腎臓、肝臓、内分泌器官などの臓器の代行運転を行う大事な器官。

つまりは 胎内の赤ちゃんに酸素や栄養を供給し、赤ちゃんから出る余計なものを排出する「通路」が完成するわけで 安定期=赤ちゃんが育っていく環境が整った時期 というだけのことだ。
ググってビックリ セブンネットの「ベビ旅&マタ旅」サイト「赤ちゃん連れでも妊婦さんでも旅に出よう」本気か: 天漢日乗

一般的に、妊娠5か月から安定期と言われています。でも、そのような考え方は日本だけ。アメリカでもヨーロッパでもそんな概念はありません。
妊娠12週を過ぎたら流産率はほぼゼロです ただいま遺伝カウンセリ…

→「安定期」という言葉のイメージが独り歩きして、旅行などをしても安全な時期だという誤解を生んでいる

○「飛び込み出産」のリスク

急変時は、いわゆる「飛び込み出産」に近い状況ですから、お腹の子供や母体にとっては非常に危険な賭けになるのです。
“マタ旅”ブームね…、特に海外は止めた方がいいですね。 – うろうろドクター – Yahoo!ブログ

医療機関を未受診のまま出産間近に医療機関に駆け込む、いわゆる“飛び込み分娩(ぶんべん)”が、県立中央病院(青森市)では過去五年半で二十六例あり、そのうち約23%(六例)の赤ちゃんが死亡していたことが同病院の調べで分かった。未受診妊婦から生まれた赤ちゃんは通常より体重が軽く、リスクが高い傾向があり、同病院は「かかりつけ医をもって、健診を受けるようにしてほしい」と訴えている。
ある産婦人科医のひとりごと: 『飛び込み出産』増加 死産など高リスク 搬送拒否要因にも (東京新聞)

■国内旅行でもリスクは高い ~ 沖縄のケース

○NICU(新生児向け集中治療室)のキャパシティには限りがある

日本語では新生児特定集中治療室
早産児や低出生体重児、または何らかの疾患のある新生児を集中的に管理・治療する部門である。厚生労働省の基準では、常時医師の治療室内勤務や、専任の当直医、自家発電装置やバイオクリーンルームなどが求められており、病院側の負担は少なくない。

県立南部医療センター・こども医療センターの総合周産期母子医療センターによると、今年5月の連休明けごろから、県内5カ所のNICU96床で満床状態が続いている。
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2011/01/96nicu2-cb9a.html

地域住民への医療資源が枯渇している沖縄に「マタ旅」妊婦が緊急搬送されて、NICUの運営を圧迫してる
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2011/01/96nicu2-cb9a.html

→ 知らない土地の病院で飛び込みでの受入は困難

○海外での妊娠・出産の医療には膨大な費用が発生するリスクも

アメリカの医療費は高いので、ハワイで産むのは正常出産で8000~10000ドル、帝王切開で15000~20000ドルです。
ただし、これは、普通出産で1~2泊での最低金額で、異常で長期入院となると、入院費1泊1000~3000ドル(プラス処置費)が加算されます。
また、未熟児で生まれた場合、保育器が1日1500~3000ドル、いろいろな検査が数百ドルずつ。
何か異常があれば、最高の医療を受けられますが、あっと言う間に数千万はいきます。
母子とも難産で死にかけて、1億くらい掛かった話も聞きました。
海外での出産費用は? – Yahoo!知恵袋

マタ旅の旅行先として海外も人気だ。しかし、一般的な海外旅行保険には妊娠・出産にかかわる診療がカバーされない商品が多いので注意が必要。
「マタニティー旅」十分注意を 日程に余裕持たせ、無理はしない+(1/3ページ) – MSN産経ニュース

■近くならいいのか? ~ 東京ディズニーリゾートのケース

○周産期新生児学会での発表事例

PO-298 東京近郊の巨大テーマパークからの産科緊急症例についての検討
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2011/01/post-ab0e.html

【結語】過去3年間に総数86人と多くの方々が受診していた。そのうち、おおよそ半数近くが軽症例であったが、子宮外妊娠や常位胎盤早期剥離といった重症例も存在していることがわかった。今回は施設内の妊婦への対応を調査して併せて報告する。
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2011/01/post-ab0e.html

かかりつけの産科でない順天堂大学医学部附属浦安病院産婦人科
で飛び込み出産
東京ディズニーリゾートからの妊婦救急搬送 「マタ旅」は妊婦とそ…

この病院の運営、そして他の妊婦にも大きな影響を与えた可能性がある

■結論

将来の子どもと自分の幸せを願うのであれば、マタ旅は勧めないし、高齢初産もしくは不妊治療による妊娠であれば、当然、全妊娠期間慎重な行動を求めたい
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2011/01/post-ab0e.html

●参考

https://matome.naver.jp/odai/2133404231841624401
2016年08月24日