■橋下氏本人の発言
(当選の)万歳の後には記者会見がある。そこで私は『維新の会として、次は国政、中央に対して攻勢をかける』と言おうと思う。みなさん、ぜひご了解いただきたい。
2011/11/27、大阪府知事・大阪市長のダブル選挙で
(社会保障や外交安全保障、国家観などは)今はまだ個々の候補者に任せればいいと思っている。まずはなんと言っても大阪都構想を実現させること、そのために国政にも勢力を持たなければいけないから国政ということだ。それが、いずれは大阪だけではなく日本の地方自治など国の仕組みを変えることになっていくから、国家観などはそれからでいい。
サンデー毎日2012/2/5号
同上
次の衆議院選挙で、自民党も民主党も倒す。全部倒す。全部倒して政治も一からつくり直す。
『たかじんのそこまで言って委員会SP』(2012/1/8放送)via 週刊文春2012/2/2号
維新の会の政治塾、400人程度の規模で日本の国を一からリセットして、もう一度つくり直す。
2012/1/20、後援会の新年懇親パーティーで
「維新の会関係者」の発言
最初は50人擁立という話やったけど、直前に松井一郎府知事が「もっと拡大した方がええやろ」と、橋下市長に進言したんです。そしたらスピーチ中に乗ってきたのか、突然、400人というすごい数字になってしもうた(笑)
週刊文春2012/2/2号
■「ある大阪市議」の発言
大阪市長を目指したときから、やはり国政進出まで考えていたんだなあと思いました。あの人のうまいところは、人気があるといってすぐに自分が国政に飛びつくというヘマはしない。選挙区事情も考えながら、周囲の反応を探って候補者を立てていくでしょう。相当したたかな戦略家です。
サンデー毎日2012/2/5号
■「自民党ベテラン議員」の発言
有権者から見れば熱血漢・直情型に見えるが実は逆。冷静・沈着・冷徹で計算高い。したたかに状況を見ながら自分が出たり引っ込んだりしている。3年前の政権交代直前、首長連合で名乗りを上げた。だが、民主党人気が本物とわかるとスッと身を引いて応援に回った。今度もダブル選挙が注目されたことで、国政へとポーズを見せて様子を見ている。常に距離感をもって臨むから、人気がいつまでも持続し、待望論を高める。マネのできない唯我独尊型の政治家ですね。
小泉氏には飯島氏という振り付け師がいたが、橋下氏には天性のように備わっている。小泉氏より上手かもしれない。
サンデー毎日2012/2/5号
■「維新の会メンバー」の発言
塾生は一般人から公募。次の総選挙に立てるとなると、ここで学んだ新人では組織作りなど間に合わない。実際に候補として送り出すのは選挙地盤などがある維新の会の地方議員が中心になるだろう。維新以外の府議へのリクルート作戦も始動している。表向きは維新塾を使って「国政への準備をしている」というアピールをした方が新鮮味がある。
サンデー毎日2012/2/5号
■「みんなの党関係者」の発言
“大阪モデル”を総選挙の争点にし、民主党政権に踏み絵を踏ませようとしている。総選挙ではみんなの党と選挙協力して候補者調整、互いの応援などをやっていく。選挙後は維新の会と新党をつくるのではなく統一会派を組んでやっていくというシナリオだ。
橋下さんは今回は出ない。まずは何人でもいいから当選させること。”首相は渡辺さんから”という申し合わせは二人の間でできている。
サンデー毎日2012/2/5号
■田原総一朗氏の発言
橋下さんは名古屋の河村たかし市長から組もうと言われている。だけど、大阪と名古屋が組んでも日本は変わらない。問題は東京です。大阪、名古屋、東京が組めば、国は変わる。
石原さんには日本の政治を変えるという執念はないと思う。ただ、橋下さんが主張している明治以来変わらない日本の統治機構、行政機構を変えようという考え方には賛同している。僕が得た情報だと、石原さんは国政復帰をためらっているが、やや”やる”方向に傾いている。
週刊文春2012/2/2号
選挙で「石原新党」が勝てば、大阪維新の会と連携して、それに自民党が乗る。というのが田原氏の見立てらしい。
■石原慎太郎氏のスタンス
都知事にも橋下と会わないかと聞いたんです。そしたら、「ああ、会ってもいいよ。俺は協力する」と。それで橋下を東京に連れて行ったのが、昨年の7月。首都移転は反対だけど、大阪を副首都にするのは応援するとなったんです(石井一・参議院議員)
週刊文春2012/2/2号
■松浪健太・自民党議員の発言
維新の会の執行部は一人残らず自民党の元同僚ですから、大義が同じなら一緒にやればいい。既存の自民党の古い体質を変えるという思いは同じですから。
週刊文春2012/2/2号
■小沢一郎氏のスタンス
橋下さんは責任の所在が不明確な古い統治機構を壊そうとしている。小沢さんがやろうとしていた改革と、まったく同じです。小沢さんは「クレバーな人だ。大事な人だ」と高く評価していました(原口一博・民主党議員)
週刊文春2012/2/2号
■府知事選に立候補表明する前の橋下氏
当初は「2万%あり得ない」と否定した。後の出馬会見で、実際には自民党の古賀誠・選挙対策委員長、堺屋太一らと東京で会い、立候補を了承していたこと、報道された場合は会談自体なかったことにすることで合意していたことを明らかにした。2007年12月11日、再び大阪府知事選挙への立候補の意思があると報じられ、マスメディアの報道が出馬と否定に割れたが、本人は12月11日午後に再度否定した。翌12日、大阪府庁で行われた記者会見において正式に出馬表明。
出典 Wikipedia
■週刊文春2012/2/2号の記述
今では、維新の会を国政に進出させたら、橋下氏本人は市長兼任で改革のための担当大臣で入閣するのではないかと見られている。
都構想を自民党や民主党に突きつけ、「国政進出」をぶち上げるのは、自分たちに寄って来いと「餌をまいているだけ」なのかもしれない。400人の擁立といっても、まだ維新政治塾のスタートはこれからだ。
週刊文春2012/2/2号