【ナレーション】
山田(洋次)監督は、倍賞(千恵子)さんが見せた何気ない演技を忘れられない、と言います。
それは、ビールで一息ついたお爺ちゃんにかけた一言。
【山田洋次さん】
笠智衆さんの(「家族」の中で演じる)お爺ちゃんが、(あのシーンで)ビールを飲んで、「ああ、うまかぁ」って言うんですよね。
すると、「よかったね」って彼女(民子を演じる倍賞さん)が微笑む。
そういうアップが、とってもよかったですね。
「よかったね」っていう。
〔・・・〕
お爺ちゃんが「おいしい」って言う顔を見て思わず、「ああ、よかった」と思う瞬間はね、間違いなく、彼女は人生について肯定的だったろうなと思う。
長い旅っていうのは、基本的には辛いことばっかりなんですけどもね、まあ、言ってみりゃ、人間の一生もそうじゃないかと。
時々、そういう風に「よかったな」と思う、それも、自分のことじゃなくて、相手の人が、自分の愛する人が幸せな顔をしたんで、「ああ、よかった」と思うっていうかな、そういうことが何度かあれば、その人の人生っていうのは、そんなに悪くない。
そんなことをね、しきりにあのシーンを撮りながら、考えたもんですね。
男45才経営コンサルティング会社社長の感動備忘録/有限会社キャタリスト軟式HP:【BSNHK】〔邦画を彩った女優たち「さくら 民子 桐子 そして… 女優 倍賞千恵子」〕山田洋次さん
どうしても「男はつらいよ」「家族」「駅 Station」といった作品に話が集中してしまうが、実際やっている役はかなり幅が広い。
「桐子」という名前にしても、山田洋次と組んだ二作目である「霧の旗」の役名もそうだ。もちろんこちらの方が「駅」よりずっと早い。
(しかし「霧」だから「桐」子というのではなかろうな、清張先生)
妹美津子と本格的に共演した「離婚しない女」では、妹の方が受けで姉の方が攻めというふだんのイメージと逆のキャスティングをしていて、ラストでは精神に異常をきたす役だった。
「旅路」は首を吊る役だったし、「男はつらいよ」と同じ年の「喜劇 婚前旅行」では男を振り回す役と、イメージを外れる役はけっこう多い。見る側がイメージを囲い込んでしまっているのであって、だからといって当人もしれっとして強いて否定しないのは渥美清と同じ。
もっとも芝居の仕方は一緒で目をむいたり大声を出したりのアカデミー賞的演技はしていない。ただし舞台のリサイタルでは、ものすごく大仰な芝居だってやってのける。
邦画を彩った女優たち「さくら 民子 桐子 そして… 女優 倍賞千恵子」 – prisoner’s BLOG
倍賞さんは言っていました。
「さくらさんのために千恵子さんが生きていたのか・・・。
千恵子さんのためにさくらさんが生きていたのか・・・。」あっさりとおっしゃっていましたが、なかなかどうして、当時の苦悩が垣間見えました。きっと、今でもさくらさん=倍賞千恵子さんという方は多いのでしょうね。
http://chacha-mama.seesaa.net/article/239139348.html
土曜日@doyoubi

