「ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル」映画に関する発言集

ssnt
お題のまんまです。面白い発言が多いので、まとめてみたいなと。

じゃあ『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』(註:ワースト3位)と『ハンサム★スーツ』(註:同4位)、これを隔てるものは何かっていうと、早い話が、あのー…「話がわかるかわかんないか」。(中略。5位『20世紀少年』と4位『ハンサム★スーツ』にはストーリーに最低限の論理性があるとの話のあとに、)だってさ、『ゲゲゲの鬼太郎』とかって、そういうことなんだよ、わけがわかんないっていうのは!ぶたれて、ぶたれた人が《「痛い!」って言う》んじゃなくて、ぶたれた人が、なんかこう……《ラーメン啜る》みたいな、そういう感じなんだよ!(スタッフ失笑)…俺が言ってることがおかしんじゃなくて、この映画たちがおかしいの!!
第89回放送「ライムスター宇多丸のシネマ・ランキング2008!」

「俺の中では別格」というワースト3位『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌』同2位『カンフーくん』同1位『少林少女
』の支離滅裂さを熱く語って。

我々がこうやって安穏と暮らしている、平和に…まぁ、何となく表面上は平穏に、こう、なんとか保って暮らしている世界を成立させている、諸々のですね、「決めごと」というかですね、まあ「秩序」だったりとか、「モラル」だったりとか、ねえ、「良識」みたいなことをですね――それは、言ってみれば我々の共同幻想なわけじゃないですか。それを、ことごとく打ち砕くことを目的とした悪役というね。非常に社会的であり――まあ、「狂犬」なんだけど、彼(註:ヒース・レジャー演じるジョーカー)は間違いなく――非常に社会的・知的な狂犬、もっと言えば超モラリスティックな狂犬なんだよね。
第74回放送「ザ・シネマハスラー」

この日のお題は『ダークナイト』。際立った存在感で観る者を圧倒した、ヒース・レジャー演じるジョーカーを評して。

以前『シークレット・サンシャイン』ていう韓国映画を紹介したときに、この『シークレット・サンシャイン』ていう映画の問題意識から、宗教っていうファクターを抜くと――つまり、韓国っていうのは凄くキリスト教が盛んだから――ひょっとすると『ぐるりのこと。』的なアプローチになるんじゃないか。っていうことをいったと思うんですけど。(中略)で、この俺がですよ、このウィークエンドシャッフル宇多丸がですよ、「ああ…結婚も悪くないのかもな」っていう。修羅場もあるかもしんないけど、それでも、一人っきりで生きてくよりいのかもしれない、って思えました。
第88回放送「今年の映画、今年のうちに。シネマ大掃除SP!!」より

自身にとって08年最高の邦画だという『ぐるりのこと。』を評して。

みんな、シャマラン映画なんだから、シャマラン映画を観るつもりの姿勢で行けよ!大林宣彦映画観に行って「支離滅裂だ」って文句つけるようなもんだ、っていうね。それはそういうものなんだよ。
第88回放送「今年の映画、今年のうちに。シネマ大掃除SP!!」より

シャマランの最新作『ハプニング』を評する中でのひとこと。

ボンクラたちが主人公なんだけど、ちゃんと、「笑わせて、同時に泣かす」っていうね。あの、「笑わせて、後で泣かす」んじゃなくて。「笑いながら、泣く」っていうエモーションをちゃんと描けてたりとかね、素晴らしいと思います!
第88回放送「今年の映画、今年のうちに。シネマ大掃除SP!!」より

映画『ホット・ファズ』を絶賛して。

本来だったら、詩を書いたりとか、そういう詩的な表現みたいのからいちばん程遠い、「自分たちのことばで語る」ってことを持ってなかった子が、その人たちなりのことばで語るポエジーっていうのが、日本語ラップという表現でなければ生まれないポエジーっていうのがあるんですよ。って僕は何度もこの番組で言ってたと思うんですけど、まさにそれが生まれる瞬間、を捉えてるわけですよ。
まあ、はっきり言ってちょっと拙いラップなんですけどね。
その拙さも含めて、イタさも含めて、っていうところなんですよ。
第102回放送「ザ・シネマハスラー」

自身の本業である日本語ラップを題材としたこの週のお題『SR サイタマノラッパー』を熱く語って。リスナーからは手厳しい意見も複数届いたこの作品だが、宇多丸氏は「わたくし白状しますけど…号泣メーン!!」。

他人しか登場しない『ゴッドファーザーPartII』みたいなね。
第58回放送「ザ・シネマハスラー」

この日のお題『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』を評して。

まったく『(劇場版クレヨンしんちゃん)オトナ帝国の逆襲』なんですよ、これ!
(中略)映画に関してはもう、要するに、8時間くらいあんですか?そんで1時間半の子供向けアニメに、はっきり言って絶対に、どんなに頑張っても、及ばないんだよ。
及ぶ方法はたったひとつしか無いの、これ。
あの(註:劇中キャラクター「ともだち」の)正体が、ケンヂであるか…まぁ、堤幸彦(監督)であるか。(一同爆笑)
要するに、ともだちがマスクを取るわけですよ。ともだちが、要するに、言うわけですよ。
「全部イtンチキだ、全部俺が考えたんだ。お前らみんな騙したんだよ。ぜーんぶ俺が考えたインチキなんだよ!」っつって堤がバッとあの中から顔が出るってやったら、まぁなんとかこの映画は救われるんじゃないの?
第98回放送「町山智浩の”ザ・邦画ハスラー”」より、町山智浩さんの発言

『20世紀少年<第二章>最後の希望』をこっ酷くこき下ろす中、映画の結末に関して提案。

(興奮して)これ『タイタニック』じゃないですか!これ、いわゆるひとつの『タイタニック』ですよね?
あのー、前戯としてのスケッチ、前戯としてのヌードデッサンですよね。
「私の一生の中で、いちばんエロチックな瞬間だったわ」…とババァ。っていう、あの『タイタニック』ですよね。
第120回放送「俺たちSEX ROOKIES!~アレ、行ってたら、行けたぜ?」より

リスナーからの「童貞だった美大生時代、クラスメートの女子から『私のヌードデッサンを描いてほしい』と言われ、自室で彼女のヌードを描いた(が、何事も無かった)」というお便りを受けて。

https://matome.naver.jp/odai/2125050075232777461
2010年10月22日