もともとコーヒーはアラブの寺院で、徹夜のお祈りをする際の気付薬として 飲まれていたもの
「コーヒールンバ」という歌がある。
あの歌の中でも、アラブの坊さんがコーヒーを飲ませたことになっている。
歴史的に見てもコーヒーの原産地はエチオピアの辺りらしい。
エチオピアから海を渡ってアラブへ。
そしてアラブからヨーロッパへ、ヨーロッパから世界へと、
コーヒーは広がっていった。
現代では、コーヒーは世界各地で愛飲されている。
コーヒーはいつ、薬用品から嗜好品へと変わったのか?
おそらくは飲用する際に、ミルクと砂糖を入れるようになった時からではないだろうか?
一般にヨーロッパでは深煎りしたコーヒーを好み、アメリカでは浅煎りのコーヒーを好む傾向にあるようだ。
コーヒー豆の焙煎の深さを表す表記では、もっとも深く豆を煎ったものはイタリアンロースト、それより1段階浅く豆を煎ったものはフレンチローストとなっている。
これらはヨーロッパ人が深煎りを好むという、何よりの証拠だろう。
エスプレッソやカフェラテ、カプチーノなどは深煎りの豆でいれられる。
一方のアメリカンは、浅煎りの豆でいれたコーヒーの代表格だ。
中にはお湯で薄めた、ケチ臭いコーヒーをアメリカンだと思い込んでいる人もいるが、とんでもない誤解である。
アメリカンで美味しいコーヒーを飲むためには、豆自体の持っている酸味が重要になってくる。
これを浅く煎ることによって、苦みを出さず酸味を生かすようにする。
それだけに本当にうまいアメリカンをいれるためには、何よりも良い豆が必要になる。
それだけにアメリカンにはミルクや砂糖は入れず、その香りと酸味を
ブラックで楽しむのが普通だ。
今やコーヒーは世界中で栽培されている。
アフリカ、東南アジア、中南米。
コーヒー栽培に適した土地は、大体同緯度上に存在している。
これらの生産地のある緯度を、別名コーヒーベルトと呼ぶ。
コーヒーも茶と同じく、基本的にはその年生産したコーヒーをその年のうちに飲んでしまうものである。
この採れてから1年たってない豆を、ニュークロップという。
その期間を過ぎた豆はオールドクロップと呼ばれる。
かつてはこの熟成されたオールドクロップを珍重する人も一部いたが、やはり豆の脂分の揮発や、香り成分の揮発によって味わいは劣るとされる。
現在、店で求めることができるのは、ほぼすべてニュークロップだ。
日本に、本格的にコーヒーが入ってきたのは、明治時代になってからだ。
もっとも日本人の嗜好にはなかなか合わなかったらしく、国民が日常的にコーヒーを飲むようになるのは、昭和に入ってからである。
それも本格コーヒーとしてではなく、インスタントコーヒーの普及によるものであった。
40代以上の人ならば、「違いのわかる男の~」というインスタントコーヒーのTVCMを記憶しているだろう。
そう、日本では違いがわかる男も、インスタントコーヒーを飲んでいたのだ。
現代では考えられないことである。
実は日本人がコーヒーの歴史に大きく関わっている。
しかもどちらかと言えば、チープな所で大きく歴史を動かした。
そう、インスタントコーヒーの発明と、缶コーヒーの発明だ。
インスタントコーヒーは1899年、アメリカで日本人科学者が発明した。
缶コーヒーは1965年、日本国内で発売された。
この2つが、現在の日本でどれくらい普及しているかを考えれば、これらが日本人による発明だと言うのも納得できる。
現在、日本は世界で第3位のコーヒー輸入国だ。


